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人目のお客様です
お 知 ら せ
巻頭言
靖国神社を参拝して | 坂元 剛志 |
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話 題
出生率について(その①)~またベビーブームの楽観~ | 寺田 歩 |
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JMAT.DMAT.EMISについて | 岩崎 正史 |
学 術
新時代の糖尿病治療について | 佐渡 英三 |
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湿疹?じんま疹??鑑別すべき皮膚疾患 乾癬、アトピー性皮膚炎、てこずる皮膚疾患 | 川添 康郎 |
みんなの広場
酒の楽しみ方(No.47) | 渕之上 俊典 |
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自己紹介 | 小倉 芳人 |
写 真
読書の勧め
「風のジャクリーヌ」ある真実の物語 | 松元 博美 |
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平山 大蛙 |
学校だより
平成29年度看護職員の能力向上対策研修日程に参加して | 石本 もも代 |
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お知らせ
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会員の動き
誕生日おめでとうございます
新入会員の紹介
松本 滋
灯火親しむべし。今号は読みごたえのある文章が並びました。
巻頭は坂元先生です。靖国神社をめぐる諸問題、特にA級戦犯の合祀をめぐる誤謬について解説されています。野党もマスコミも政府を攻撃するためなら何でも利用します。失言や不倫などなど、なんでもありです。しかし、そんな攻撃材料と同列に靖国参拝の是非を論じられることが、私は嫌でなりません。靖国神社設立の直接のきっかけは西南戦争ですが、戊辰戦争に遡り、日清、日露等の戦役を経て、まさに民族の存亡を賭けた太平洋戦争に散華した戦没者を祀るに至りました。招魂社という名の通り、私たちのために亡くなった人たちに会える場所です。静かに向き合う場所です。先生のおっしゃる通り、極めて民族的な、すなわち国内的な祭祀行為であって、他民族にどうこう言われる問題ではありません。むしろ、各国、各民族はお互いの宗教的行事については尊重するというのが文明社会のあるべき姿と考えます。読み応えのある重厚な論説でした。
寺田先生は出生率についての解説です。具体的な数字を見ると、改めて我が国も先行きについて心配になります。伊佐市の出生率を大きく上回る寺田病院の出生率に解決のカギがあるのでしょうか。次号の対策編が楽しみです。
かつてMATといえば、「帰ってきたウルトラマン」でしたが、今やDMATやJMAT、DPATなど、災害医療チームもいろいろです。ほかにEMISなどの略語が頻出するわけですから、災害時医療を理解しようとしても頭がついていきません。今回は、岩崎先生に災害時医療に関わる用語を整理、解説していただきました。お陰様でだいぶすっきりしたのではないでしょうか。
北薩病院の小倉先生には自己紹介と共に難しいテーマを投げかけられました。我が伊佐地域の外科医療をどうするか。確かにみんなで考えなければならないのかもしれません。先生には是非ともご指導、ご助言をお願いしたいと思います。
ボヤキ半分ですが、コミュニケーション能力の乏しい若い人が増えている気がします。それでも彼らと一緒に医療を創っていかなければならない。そんな現状に看護教育はきちんと対応しようとしているようです。石本先生の研修レポートに新しいヒントを頂いたような気がします。学術講演をまとめていただいた佐渡先生、川添先生に感謝いたします。糖尿病も皮膚疾患も接する機会が多い一方で、その対応方法もどんどん進歩します。分り易くまとめていただきありがとうございます。
「奄美の杜」とか「一村」とか、ラベルに彼の絵をあしらった黒糖焼酎がありますよね。今度、その味をいつものおいしい文章にしてください。
大蛙先生の薩摩狂句は今回も絶好調。いつもありがとうございます。
読書案内は松元先生。天才チェリスト、ジャクリーヌ・デュ・プレのドキュメントの紹介です。何事によらず、天才の伝記には人の心を波立たせるエピソードが数多くあるものです。好印象の時も悪印象の時もあるでしょうが、それらをすべて打ち消して、圧倒的な能力で有無を言わせないというのが天才の天才たるゆえんです。デュ・プレもそんな天才の一人でしょう。もし、先生がお聴きになったCDが、あの青い写真のそれであれば、演奏するデュ・プレのこれぞ至福という表情がすべてを物語っているような気がします。是非とも読んでみたい、聴いてみたいと思わせる文章でした。秋の夜長、なんとも渋く切ないチェロの音色を楽しんでみようかと思います。