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お 知 ら せ
令和6年度 伊佐市医師会事業計画
(基本理念)
住民の生命と健康を守るため、医道倫理の高揚、医学及び医術の発達並びに公衆衛生の向上を図り、もって社会福祉を増進すること。
(はじめに)
令和6年能登半島地震では、多数の犠牲者と避難生活者が出て、インフラの破壊もすさまじく、国難は今も続いている。
COVID-19、インフルエンザその他諸々の感染症の流行、深刻な担い手不足、会員の高齢化、諸物価の高騰など我々医師会は様々な問題に直面している。
また、政治の不安定に加えて、ウクライナ紛争、ガザ紛争、中東での衝突、中台問題などきな臭さを増している。
それでも、我々医師は日々襟を正して診療に励まなければならない。
今年度は、医師の働き方改革が本格始動し、診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬のトリプル改定がある。
また、地域医療構想、医療のDX化も進んで行く。
今後も、仲良く一致団結して諸問題に取り組んで行きたい。
①地域包括ケア
(1)地域の医療・介護・福祉・在宅サービスの一層の連携強化を図る。
(2)糖尿病、高血圧、脳卒中などの生活習慣病や、歯周病・フレイルに対応するため、保健所、関係機関との連携を図る。
(3)「かかりつけ医」認定制度への積極的参加を行う。
(4)アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の普及に取り組む。
②地域医療構想
(1)伊佐市内のベッドは、急性期、回復期、地域包括ケア、医療療養、介護医療院に機能分化している。
高度急性期はなく市外の医療機関と連携せざるを得ず、回復期は不足しているが、現在全病院が現状維持を希望している。
(2)今後も地域医療構想調整会議等で意見を発信していく。
③危機管理
(1)各医療機関で事業継続計画(BCP)の作成に取り組む。
(2)地震、風水害、久七トンネル事故、原発事故等に備えて、行政、消防組合、警察、北薩病院と連携し訓練を行う。
今年度は特に保健所や保健師との協力関係の構築に取り組みたい。
(3)EMISの入力訓練、特に警報発令時の毎日2回の入力を徹底する。
(4)新興・再興感染症に対する迅速な対応を行う。
(5)ランサムウェアに代表されるサイバー攻撃に対する対策を行う。
④公衆衛生
(1)各種ワクチン接種を継続する。とくに新型コロナウイルスワクチン接種は、今年度から有料化するため、接種率の低下が危惧される。
行政とともにワクチンの効果を啓発し、接種を勧める。
(2)学校欠席者情報収集システムを活用する。
(3)医療廃棄物の適切な処理に取り組む。
(4)特定健診の受診率の向上、特定保健指導の充実に努める。
⑤医療保険
(1)データ提出加算などアウトカムを重視した報酬制度に対応する。
(2)診療報酬改定に対応する。
⑥介護保険
(1)LIFE(科学的介護情報システム)の入力を充実させる。
(2)認知症疾患医療センター、認知症サポート医との連携に努める。
(3)主治医意見書の充実に努める。
(4)認定審査会に参加する。
(5)介護報酬改定に対応する。
⑦学校保健
(1)学校医の資質の維持・向上に努める。
(2)学校欠席者情報収集システムを活用する。
(3)発達障害などの子供の支援のため、大口病院、県立北薩病院、「たんぽぽ」、松元病院のこどもリハビリ外来「ひまり」など関係機関と連携する。
(4)学校保健会に協力する。
⑧母子保健
(1)北薩病院の小児科、なかむら産婦人科、行政と連携する。
(2)子供の虐待の早期発見に努める。
⑨精神保健
(1)大口病院、あいらの森ホスピタルと協働し、うつ病や認知症の早期発見に努める。
(2)発達障害者(児)への支援を行う。
⑩産業保健
(1)それぞれの担当職場の産業衛生活動を継続する。
(2)ストレスチェックの取り組みを継続する。
⑪心臓健診・大腸がん健診
(1)行政・学校・専門医との協働を継続する。
⑫生涯教育と医道倫理の高揚を図る。
⑬働き方改革
医師の働き方改革は、とくに高度急性期、急性期医療、産科医療に与える影響が大きいと思われる。宿日直許可を取得し、医師の過剰労働を回避するとともに、大学等からの医師派遣が途切れないように努力する。
⑭わずか二人で医師会を支えて激務に耐えてくれている事務局に感謝し、そのワークライフバランスの向上に努める。