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お 知 ら せ
「救急の日」の講演
日 時
令和7年9月6日(土)14時00分
場 所
大口グリーンホテル
講演 「DNARを含めACP 伊佐市「わたしノート」について
演者 寺田 歩
去る9月6日「救急の日」の講演を行ったので、ご報告いたします。
「救急の日」はACP(人生会議)とは直接的な関係はありませんが、DNARの要素が含まれており、私は個人的に患者御本人、また御家族・主治医が書面上のDNARを示す場合には、ACPを行うことは必須と考えています。
伊佐市はACP啓発活動として、平成30年に「わたしの連絡帳」という名前でACPノートを発行しました。作成当初はACPについての認知度も低く、批判の声もあり、そのまま経過を見ていたそうです。
私が医師会長となった昨年11月27日に三師会を含め、介護事業所・訪問看護事業所などが参加して、「伊佐市在宅医療・介護連携推進協議会」の作業部会を立ち上げ、今年「わたしノート」が作成され、9月1日より、伊佐市民に配布されています。
「わたしノート」は21ページの冊子であり、まず初めにACP(人生会議)を記載する前に、あなたや御家族の未来をより安心して迎えるための大切な一歩 であり、話し合いをしておけば万が一、あなたがご自身の気持ちを話せなくなった時に心の声を伝える唯一の方法になると思います。未来の不安を少しでも軽く し、心の準備を整えるために、ぜひ一歩を踏み出してみてください。あなたの思いをこの「わたしノート」で伝えることで、あなたの『大切な人』も、より豊か で安心した人生を送ることができるでしょう― と前書きがあります。
「わたしノート」は大きく4章に分かれています。その書き方として“ゆっくりと落ち着いた気持ちで、自分はどこまでの延命治療を望むのか、家族の思いは どうであるかを話すきっかけにしてください。治療を「しない」という希望を残すためだけでなく、治療を「したい」という希望を伝えるためのものでもありま す。無理をして書く必要はありません。また全ての項目を埋めなければならないということも決してありません。書いたあとは、自分の想いを家族や関係の深い 医療従事者、介護従事者に伝えましょう。いつでも書き直しは可能です。年に1回は見直しをすることを習慣にしましょう”。
“伊佐市では医療・看護・介護・消防関係者とこの「わたしノート」が提示された際の対応について連携をとるよう体制を整えています”。とあります。
第1章は自己紹介です。氏名・住所・電話番号、「おもいで」・「今のわたし」・かかりつけの医療機関、現在内服している薬やサプリなどを記載します。
第2章が肝心なDNARに関する章です。文字数の制限があるため、設問だけ箇条書きにしますと、
①もし、病気などで生きる時間に限りがあるとしたら、あなたはどんなことを大切にしたいと考えますか?13項目の内5つチェックします。3年分の表があります。
②もし、自分が重い病気や命に関わる重篤な状況になった時、どのような治療を望みますか?
③もし、自分が重い病気や命に関わる重篤な状況になった時、どこで治療を望みますか?6項目複数回答チェック可能です。
④自分が病気などにより、考えや気持ちを伝えられなくなる前にしておきたいことは何ですか?11項目の内3つまでチェックします。
⑤あなたは病気になったとき、病名・病状を知りたいですか?
⑥あなたは病状の変化や余命(あとどれくらい生きられると予測されるか)を知りたいですか?
次の11、12ページは2ページにわたり、カラーのイラスト入りで「心肺蘇生法」「鼻チューブ」「胃ろう」「点滴治療」などを長所・短所なども含めて説明しています。また、『臓器提供』・『献体』についても触れています。
⑦次の問いはDNARそのものです。
(1)延命治療についてです。
ⓐ心肺蘇生を希望する
ⓑDNARに同意書があるか?ないか?
ⓒ胃ろうによる栄養補給を希望するか、などのDNARについてチェックを行います。
(2)入院治療についてです。
最期は、自宅か病院・施設かを選びます。
第3章は葬儀のこと、お墓のこと、遺言書のこと、渡したいものなどのリストです。
第4章は相続・手続き先の行政など相談窓口・サービス先のリストでもあります。
ところで、消防組合はMC協議会という会議で、独自のDNARに対するプロトコール、主治医の承諾書などを作成しようとしています。⑦設問(1)のⓑは、消防組合が追加した項目です。
先日、伊佐湧水消防組合をお訪ねして、「わたしノート」をDNARの承諾書にしてほしいとお願いしたところでした。
令和6年度「救急の日」講演会
文責 会長(救急担当理事) 寺田 歩